リモートワークやクラウドサービスの普及により、時間や場所にとらわれない「フリーランス」という働き方を選ぶ人が増えています。フリーランスになるには、具体的にどんな手続きが必要なのでしょうか。
この記事では、フリーランスになるための手続きや、フリーランス向きな仕事の種類について紹介します。
そもそもフリーランスとは?
フリーランスとは、会社のような特定の組織や団体に所属せず、個人で仕事を行うワークスタイルを指します。
雇用関係を持たず、依頼された案件を個人で請負い、自分の技術を活かした仕事を提供することで報酬を受ける契約形態となっています。
まずは、フリーランスの主な特徴を6つ紹介します。
専門知識・スキルが必要
フリーランスという働き方は、自分の技術を活かした仕事で報酬を得るため、その分野に長けた知識・スキルが必要です。
フリーランスになるなら、できるだけ専門的な知識やスキルを身に付けたほうが、需要が見込めるでしょう。
自由な働き方ができる
自分の都合やライフスタイルに合わせて自由な働き方ができるのは、フリーランスの魅力です。
自宅やカフェなど好きな場所で仕事をしたり、午前中は家事をして午後から仕事をしたりなど、自由な働き方で収入を得ることができます。
また、フリーランスには定年などの年齢制限はないため、生涯現役で働くことも可能です。
仕事を自分で選べる
会社員として働く場合、経営方針や上司の指示に従って業務をすることになるため、やりたくない仕事でも我慢して取り組まなければいけません。
しかし、フリーランスになれば、どんな案件を引き受けるかは、自分で選んで決めることができます。
自分の得意分野を伸ばせる案件のみを受けることもできるため、専門性の高いフリーランスとしてキャリアを積み、付加価値を高めることも可能です。
収入も自分次第
フリーランスは自分で仕事を選んだり、働き方を決めたりできるので、収入も自分次第というところがあります。
引き受ける案件の数を増やしたり、報酬の高い案件を積極的に引き受けることで、会社員の頃よりも収入を増やせる可能性もあるでしょう。
ただし、フリーランスは会社員に比べて収入が不安定です。
当然ながら自分が働いた分の報酬しかもらえないため、仕事が少ない月は収入が減ったり、体調不良などで仕事ができなければ、収入がまったく得られない可能性もあるでしょう。
未経験では難しい
フリーランスでの仕事の獲得は、実務経験やスキルがないと難しい傾向にあります。
フリーランスに発注される案件は即戦力を求められるものがほとんどなので、未経験で実績がなければ信用度は低く、案件の受注には至らないケースが多いです。
また、未経験で仕事を得られても、単価の高い案件の獲得は難しいため、収入が低くなりがちです。
自己管理が必要
フリーランスは自由な働き方ができる一方で、しっかりとした自己管理が必要です。
指示や注意をしてくれる上司は存在しないため、オン・オフの切り替えや時間の管理は、自分自身で行わなければいけません。
また、会社員であれば、社会保険や税金などの手続きはすべて会社に任せることができますが、フリーランスはこれらの手続きもすべて自分で行う必要があります。
フリーランスになるための手続き
ここからは、フリーランスになるにはどうすれば良いのか、具体的な手続きの流れについて解説します。
開業届の提出
フリーランスとして新たに事業を始めるときは、開業日から1ヶ月以内に「個人事業の開業・廃業等届出書」を管轄の税務署に提出します。
同時に、確定申告用の「青色申告承認申請書」や、課税事業者になる場合は「消費税課税事業者選択届出書」も提出しておくと良いでしょう。
適格請求書発行事業者の登録
フリーランスとして法人と取引をするのであれば、適格請求書発行事業者としての登録も検討しましょう。
適格請求書とは、売り手が買い手に対して適用税率や消費税額等を正確に伝えるためのもので、適格請求書発行事業者として登録を受けた事業者のみが発行できます。
取引相手となる法人が課税事業者の場合、適格請求書がなければ仕入税額控除が受けられないため、取引先に対しては法人・個人を問わず、適格請求書の発行を求めることが想定されます。
適格請求書発行事業者の登録がされれば消費税の納税義務が発生しますが、適格請求書の発行ができるようになるため、案件の受注はしやすくなるでしょう。
健康保険・年金の切り替え
これまで会社で加入していた社会保険(健康保険・厚生年金)は、退職と同時に資格喪失となります。
そのため、会社員からフリーランスになるなら、健康保険や年金の切り替え手続きが必要です。
フリーランスの場合は、国民健康保険と国民年金に加入することになるため、市区町村役場にて手続きを行いましょう。
印鑑・名刺等の作成
フリーランスとして活動するにあたっては、印鑑や名刺、ホームページなどがあると便利です。
個人の実印を使用しても問題はありませんが、屋号印を作成しているフリーランスもいます。
また、営業活動をするにあたっては、名刺やホームページを作成し、どんな仕事をしているのかを分かりやすく説明できるようにしておくと良いでしょう。
銀行口座の開設
フリーランスの場合、1年間の所得が48万円を超えると確定申告が必要となります。
確定申告の手続きをスムーズにするためにも、プライベート用と仕事用の銀行口座は分けておくのがおすすめです。
仕事用であることが分かりやすいように、屋号付き口座を開設するフリーランスも多いです。
働く環境を整える
フリーランスとして働くなら、パソコンやプリンター、インターネット環境など、働く環境を整えるようにしましょう。
在宅で仕事をするフリーランスもいますが、名刺やホームページに自宅住所を載せるのは抵抗があるという人もいるでしょう。
また、自宅ではオン・オフの切り替えが難しく、自己管理のためにもワークスペースを確保したいというフリーランスも多いです。
とはいえ、フリーランスとして一人で働くために、事務所を借りて、賃料を支払うとなれば、かなりの負担となります。
フリーランスの仕事場としては、低コストで仕事に集中できる環境が整ったコワーキングスペースの活用がおすすめです。
営業活動スタート
フリーランスになったからといって、いきなり仕事が舞い込むとは限りません。
名刺やホームページを活用しながら、まずは営業活動をスタートしましょう。
フリーランスの仕事場としておすすめのコワーキングスペースのなかには、施設の所在地を名刺やホームページに記載する住所として利用できるところもあります。
また、会議室が備わったコワーキングスペースなら、商談や打ち合わせも可能です。
自宅以外の仕事場をもつことで、フリーランスとしての営業活動がずっとやりやすくなるでしょう。
フリーランスに向いている仕事一覧
フリーランスに向いている仕事としては、以下のような職種が挙げられます。
- プログラマー
- WEBデザイナー
- 動画制作・編集者
- ライター
- コピーライター
- ブロガー・アフィリエイター
- データ入力・文字起こし
- イラストレーター
- フォトグラファー
- ハンドメイド作家
- 翻訳家
- 税理士
- 司法書士
- 会計士
なかには、未経験からスタートできる仕事もありますが、専門性の高い仕事ほど需要があり、収入を増やせる可能性も高いと言えます。
フリーランスになるには働く場所が必要!コワーキングスペースを活用しよう
フリーランスは、自由に働けるワークスタイルであるがゆえに、自己管理をしっかりと行う必要があります。
フリーランス向きな職種はたくさんあり、自宅でできる仕事も多いですが、オン・オフの切り替えが難しいなどのデメリットもあるため、作業に集中できる仕事場を用意しておくのがおすすめです。
大阪・堂島にある「WORKING SWITCH ELK(エルク)」は、フリーアドレス形式のコワーキングスペースや専用デスク席、個室オフィスも備わったオフィスサービスです。
フリーランスに人気のコワーキングスペースには、月額料金制だけではなく、都度払いのドロップインプランや、週末のみ利用可能なプランもあり、働き方に合わせて選ぶことができます。
京阪・大阪メトロ御堂筋線淀屋橋駅から徒歩4分という一等地にあり、住所利用や法人登記ができるプランもあるため、フリーランスとして営業活動する際の信用度を高めたい人にもおすすめです。
フリーランスになりたい方、ワークスペースを探している方は、ぜひエルクまでお気軽にご相談ください。