フリーランスという働き方をしていても、履歴書が必要になるケースがあります。
フリーランスの履歴書は、一般的な就職用の履歴書とは書き方が違うため、どう書けば良いか迷う方もいるでしょう。
そこで今回は、フリーランスの履歴書の書き方、押さえておきたいポイントについて解説します。
フリーランスに履歴書は必要?
フリーランスの場合、会社への就職を希望するわけではないので、履歴書は必要ないと考える方もいるでしょう。
しかし、例えば以下のようなシーンでは、フリーランスでも履歴書の提出が必要です。
- 新規のクライアントとの契約時
- エージェントサイトへの登録時
- アルバイトを始めるとき
- 会社員へ転職するとき
フリーランスとして個人で仕事を受ける場合も、経験や過去の実績を知る目的で、クライアントから履歴書の提出を求められることがあります。
また、フリーランス向けのエージェントサイトに登録する際にも、履歴書や職務経歴書を提出するのが一般的です。
ほかにも、フリーランスをしながら副業でアルバイトをしたり、会社員に転職する場合は履歴書が必要になるでしょう。
フリーランス履歴書の基本的な書き方
フリーランスの履歴書は、一般的な就職用の履歴書とは少し書き方が違います。
まずは、フリーランス履歴書の基本的な書き方について押さえておきましょう。
基本情報
履歴書に、氏名や生年月日、現住所などの基本情報を記入する点は、一般的な就職用の履歴書と同じです。証明写真も添付しましょう。
基本情報を記入するときに注意したい点は、以下の通りです。
- 氏名の姓と名の間にはスペースを空ける
- ふりがなは履歴書の書き方に合わせる(「ふりがな」ならひらがな、「フリガナ」ならカタカナ)
- 年齢には、送付時の満年齢を記載する
- 住所は都道府県から省略せずに記載する
- 証明写真は、3ヶ月以内に撮影したものを使う
学歴
学歴についても、一般的な履歴書と同様に記載しましょう。
学歴を書くときに注意したい点は、以下の通りです。
- 高校・専門学校から記載する
- 学部・学科・コースについても省略せずに記載する
- 学校名は必ず正式名称で記載する。「高校」ではなく「高等学校」と記載する
- 浪人や留年については、記載する必要はない
職務経歴
フリーランスを始める前に職務経歴がある場合は、会社名や職種を記入しましょう。
職務経歴を記入するときの注意点は、以下の通りです。
- 時系列順に記載する
- 会社名は略さない
- 会社名の横か、次の行に業種や従業員数を記載する
- 企業の名称が現在と異なる場合は「〇〇株式会社(現●●株式会社)」と記載する
また、フリーランスになった後の職務経歴の書き方には、いくつかのパターンがあります。
ここでは、主な4つのパターンを紹介するので、当てはまるものがあれば参考にしてください。
フリーランスとして働くにあたって開業届を出している場合は、「〇〇年〇月〇日 開業」など、開業日を書きましょう。屋号や職種についても記入します。
以前はフリーランスをしていたけれど、現在はしていないという場合は、「〇〇年〇月〇日 廃業」など、やめた日についても書いておきましょう。
開業届を出していない場合、フリーランスとして仕事を始めた日のことを「〇〇年〇月〇日 活動開始」と記入します。
仕事をやめている場合は、「〇〇年〇月〇日 活動停止」と終了日も書きましょう。
また、開業届を提出しなかった理由について面接時に確認されることがあるので、前もって答えられるようにしておくと良いでしょう。
クラウドワーカーの場合フリーランスのなかでも、クラウドワーカーとして働いていた場合は、開始日については「〇〇年〇月〇日 〇〇に登録」とクラウドソーシングの名称を記入します。
すでにやめている場合は、「〇〇年〇月〇日 〇〇を退会」という表現を用います。
もし同時期に別の仕事をしていた場合、クラウドワーカーとしての職歴は省略しても構いません。
家族従業員の場合家族が営む事業を手伝っていた場合には、「家業である〇〇に従事」と記入します。
例えば、フリーランスとして家族が営むデザイン事務所で働いていた場合は、「〇〇年〇月〇日 家業である〇〇デザイン事務所でWebデザインに従事」と書きましょう。
資格
資格を活かしてフリーランスとして働いている場合は、資格の取得年月日と正式名称を記入します。
資格取得を目指して現在勉強中の場合も、その旨を履歴書に書いて問題ありません。
複数の資格を保有している場合はすべて記入して構いませんが、業務に活かせる資格を優先的に書くようにしましょう。
例えば、以下のような資格があります。
- ITパスポート(iパス)
- データベーススペシャリスト試験
- Javaプログラミング能力認定試験
- C言語プログラミング能力認定試験
- Python 3エンジニア認定試験
- Ruby技術者認定試験
- Webデザイナー検定/ウェブデザイン技能検定
- Webライティング能力検定/WEBライティング技能検定
- 自動車免許(普通自動車第一種運転免許)
- FP(ファイナンシャル・プランニング技能士)
- 日商簿記(日商簿記検定、日本商工会議所簿記検定試験)
- マイクロソフトオフィス スペシャリスト(MOS)
- TOEIC/英検
など
自己PR・志望動機
一般的な履歴書には、自己PRや志望動機を記入する欄があります。
フリーランスの場合も貴重なアピールの場なので、空欄のまま提出するのではなく、自分の強みや長所が伝わるように書きましょう。
フリーランスが履歴書を用意するときのポイント
続いては、フリーランスが履歴書を用意するときに気をつけたいポイントを紹介します。
屋号や事務所の住所も記載する
フリーランス履歴書の住所欄には自宅住所を記載するのが一般的ですが、自宅以外の事務所や仕事場がある場合は、その住所も記載しましょう。
コワーキングススペースやレンタルオフィスの住所でも問題ありません。
また、屋号がある場合は、履歴書に屋号も書いておきましょう。
屋号や仕事場があることを示すことで、フリーランスとしてしっかり働いていることをアピールできます。
履歴書とは別にポートフォリオを用意する
新規案件を受注するための履歴書は、ポートフォリオを添えて提出するのがおすすめです。
ポートフォリオには、これまでの実績や制作した作品、受賞歴などをまとめます。
制作した時期、制作にかかった期間についても記載しておくと良いでしょう。
PDFなどのデータで用意する
フリーランスの場合、新しいクライアントとのやりとりはメールやオンラインで行うことも多いです。
そのため、履歴書やポートフォリオはPDFデータでも用意しておくと、スムーズに提出できるでしょう。
目的に合わせて書き方を変える
フリーランス履歴書は、案件ごとに書き方を変えるのがおすすめです。
なぜなら、クライアントから何を求められているのかによって、アピールすべきポイントが変わってくるからです。
また、フリーランスから会社員に転職をするための履歴書なら、フリーランスをやめる理由をきちんと書いたうえで、自己PRや志望動機に力を入れるのが良いでしょう。
フリーランスの仕事場にはコワーキングスペースがおすすめ
働き方が多様化する現代では、特定の組織や団体に所属せず、フリーランスとして収入を得ている方もたくさんいます。 フリーランスとして履歴書を書くときは、クライアントが求めるものは何かを整理したうえで、目的に合わせてスキルや経験をアピールしましょう。
また、仕事場としてコワーキングスペースなどを利用している場合は、住所利用が可能かどうかも確認しておくと良いでしょう。
住所利用が可能であれば、履歴書だけではなく、名刺やホームページにも掲載できます。
自宅の住所を使わずに活動できるので、プライバシーを守れるでしょう。
大阪・堂島の「WORKING SWITSCH ELK(エルク)」は、履歴書はもちろん、名刺やホームページでの住所利用が可能なコワーキングスペースです。
月額料金制だけでなく、都度払いのドロップインや週末のみ利用可能なプランもご用意しています。
フリーランスとして、自宅以外の仕事場を持ちたいという方は、ぜひエルクまでご相談ください。