会社を設立するには、ある程度の費用がかかります。
また、設立後も賃料や光熱費、人件費などの経費がかかるため、あらかじめ各費用の相場を把握して、経営が安定するまでの運転資金を確保しておくことが重要です。 この記事では、会社設立に必要な費用の相場、安く抑える方法を解説します。
会社設立で必ずかかる3つの費用
会社設立にあたって、必ず必要となる費用は以下の3つです。
- 資本金
- 登記費用
- その他事務費用(印鑑作成・印鑑証明取得費など)
それぞれどんな費用なのか、相場と合わせて詳しく説明します。
資本金
会社設立に必要な資本金の額は、最低1円以上です。
ただし、資本金の額は会社の信用度に関わるものです。
実際に1円で会社を設立してしまうと、信用が得られず金融機関からの融資を受けられなかったり、銀行口座が作れなかったりする可能性もあるので注意しましょう。
一般的に、会社設立時の資本金は、運転資金の3~6ヶ月分を目安とする傾向にあります。
また、事業によっては許認可の条件として、資本金が一定額以上あることが求められるケースもあるため、事前に確認しておくことが重要です。
ただし、資本金が1,000万円以上になると、設立したばかりの会社でも消費税課税事業者の対象となるため、事業目的や会社の規模に応じて検討するのがおすすめです。
設立登記にかかる費用
会社の設立登記にかかる費用は、「株式会社」を設立するのか、「合同会社」を設立するのかによって大きく異なります。
株式会社とは、経営者とは別に出資者(株主)が存在し、株式を発行することで増資による資金調達が可能な会社です。
合同会社は、出資者と経営者が同一であり、株式という概念はないため、主に公的融資や金融機関からの融資によって資金調達を行います。
会社設立にかかる費用の内訳、目安となる金額を、株式会社と合同会社で比較すると、以下のようになります。
内訳 | 株式会社 | 合同会社 |
---|---|---|
定款の収入印紙代 (電子定款は不要) |
4万円 | 4万円 |
定款の認証手数料 | 資本金100万円未満:3万円 資本金100万円以上:4万円 資本金300万円以上:5万円 |
不要 |
定款の謄本手数料 | 平均2千円 | 不要 |
登記の登録免許税 | 資本金×0.7%または15万円 | 資本金×0.7%または6万円 |
合計 | 約22万円~ | 約10万円~ |
合同会社は約10万円から会社設立ができるのに対し、株式会社は約22万円以上の費用がかかると考えおきましょう。
その他事務費用
会社設立にあたっては、手続きに際して事務費用がかかることも想定しておきましょう。
例えば、契約書や法律上の文書に押すための法人印、銀行口座開設のための銀行印などが必要となります。
会社設立3本セット(実印・銀行印・角印)などをそろえるのが一般的で、印鑑の材質やサイズによって異なるものの、費用は1~3万円程度が相場です。
また、会社設立の手続きを司法書士などの専門家に依頼する場合は、報酬の支払が必要です。
会社設立にかかる司法書士報酬の相場は6~10万円程度です。
また、株式会社では会社設立時に発起人、役員全員の印鑑証明書が必要となります。
印鑑登録や印鑑証明書の取得手続きにも、数千円程度の費用がかかるでしょう。
会社設立後にかかる主な費用は?
会社を設立した後は、実際に事業を開始して、経営をスタートさせることになります。
会社設立を検討する際は、設立時にかかる費用だけではなく、設立後にかかる費用についても把握しておくことが大切です。
ここからは、会社設立後にかかる主な費用の内訳と相場について説明します。
オフィス賃料・光熱費
会社設立にあたってオフィスを借りる場合は、賃料や光熱費などの固定費がかかります。
また、敷金(保証金)や仲介手数料、インターネット回線工事などの初期費用も必要です。
一般的に、オフィス賃料の目安は利益の1~2割程度だと言われています。
例えば、1ヶ月あたりの利益が100万円の場合、賃料は10~20万円以内に収めるのが良いでしょう。
光熱費は、オフィスの広さによって変わります。
10坪程度のオフィスなら2万円前後、30坪程度なら4万円前後、80坪程度なら8万円前後の費用がかかると考えておきましょう。
オフィス家具・OA機器購入費用
賃貸オフィスを借りる場合、机や椅子などのオフィス家具、パソコンや複合機などのOA機器の購入も必要となるでしょう。
オフィス家具の購入にかかる費用相場は、従業員1人あたり5~10万円程度だと言われています。
パソコンや複合機などのOA機器は、必要なスペックに応じて高額になることが予想されるため、従業員1人あたり20~30万円程度は見ておいたほうが良いでしょう。
給与などの人件費
会社設立後、従業員を雇って事業を始めるのであれば、給与などの人件費が発生します。
人件費は、雇用する従業員の人数や給与額によって異なるため、あらかじめ事業計画を立てたうえで、計画的に増員をしていくと良いでしょう。
また、設立当初から従業員を雇うことが決まっている場合、1~2年程度は給与を支払えるくらいの運転資金を用意しておくことが望ましいです。
法定福利費
従業員を雇用する場合、本人に支給する給与額以外に、15%程度の法定福利費がかかります。
例えば、健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料などの社会保険料は、会社と従業員が50%ずつ負担する労使折半となっています。
ほかに、雇用保険や労災保険、残業代や通勤手当なども法定福利費に含まれます。
税金
会社設立後は、法人税、法人事業税、法人住民税、消費税などの税金についても、考慮しなければいけません。
個人事業主とは違い、会社の場合は最低でも約7万円の法人住民税を納める必要があります。
税理士・弁護士報酬
会社設立後は、事業年度が終わったタイミングで決算書の作成・提出が必要となるため、税理士に依頼するのが一般的です。
税理士に支払う報酬の相場としては、月額3~5万円程度が目安となります。
また、社内規定の整備や契約書のリーガルチェックなどを弁護士に依頼する場合、依頼内容によって5~15万円程度、顧問弁護士を雇う場合は月額3~5万円程度の報酬を支払う必要があるでしょう。
会社設立にかかる費用を抑えるポイント
会社を設立する場合、設立時はもちろん、設立後にもさまざまな費用がかかります。
しかし、経営が安定するまでは、少しでも費用を抑えたいと考える経営者がほとんどです。
ここからは、会社設立にかかる費用を抑える方法、ポイントを3つ紹介します。
設立手続きは自分で行う
前述の通り、会社設立にかかる手続きを司法書士に依頼すると、6~10万円ほどの費用がっかります。
しかし、登記などの手続きは、必ずしも司法書士にしかできないわけではありません。
多少の手間や時間はかかりますが、定款の作成や認証、登記などの手続きを、すべて自分で行うようにすると、会社設立にかかる費用を削減できます。
設立後の事務手続きを自分で行う
会社設立後は、税務署や年金事務所、労働基準監督署やハローワークなど、各所に出向いてさまざまな届出を行う必要があります。
これらの事務手続きについても、税理士や社労士、司法書士などの専門家に依頼することができますが、費用抑えるなら自分で行うことが望ましいです。
オフィスサービスを活用する
会社設立当初、経営者にとってもっとも負担となるのが、賃貸オフィスにかかる賃料や光熱費です。
また、賃貸オフィス契約をするには、賃料の6~12ヶ月分程度の高額な初期費用を支払わなければならず、かなりの負担となることは間違いありません。
会社設立にかかる費用を抑えるなら、シェアオフィスやレンタルオフィスなど、オフィスサービスを活用するのがおすすめです。
インターネット環境やOA機器、オフィス家具などが揃ったオフィスサービスであれば、高額の初期費用、オフィス家具やOA機器の購入費用は必要ありません。
インターネット回線費用や光熱費も月額利用料に含まれているケースが多いため、入会金や初期費用として1~2ヶ月分を支払えば、すぐに事業をスタートすることも可能です。
また、シェアオフィスやレンタルオフィスのなかには、施設の住所を会社の所在地として登記できるところもあります。
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会社設立には、資本金や登記費用など、さまざまな費用がかかります。
また、会社設立後にも、オフィス賃料や人件費、税金などの費用を継続的に支払わなければいけません。
会社経営をできるだけ早く軌道に乗せるには、設立時にかかる費用をできるだけ抑える工夫が必要です。
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